1. >
  2. >
  3. 遺族年金の確定申告は必要?
お札

遺族年金の確定申告は必要?

遺族年金とは

遺族年金とは、国民年金法と厚生年金保険法などにより、残された遺族に支払われることになる公的年金のことを言います。
現行の制度としては「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の二種類があり、亡くなった人が生前どの年金に加入していたかにより、支給される額や内容が異なってくるものです。

大切な家族が亡くなってしまった時には、悲しみとともに「これからどう生活をしていけばいいんだろう」という不安も感じるところですが、この遺族年金制度によりもし一家の主な収入を得ていた人が亡くなっても家族の生活が保障されます。

遺族年金を受け取るためには、国民年金もしくは厚生年金の被保険者であることが要件です。
老齢基礎年金の資格期間を満たした場合も同様に、死亡と同時に遺族が受け取れるようになっています。

受け取ることができる遺族は、加入者によって生活を維持されていた人で、18歳未満の年度末までの子がいる配偶者とその子供とされています(障害のある子供の場合は20歳未満)。
もし先に死亡したのが妻の場合には、夫が55歳以上である場合に受給対象です。

いずれにしても制度の目的は親が急に亡くなることにより、子供の生活が危うくなることを避けることにあります。
子育て世代を助けるということが趣旨となっているので、若い人には多く知っておいてもらいたい制度です。

遺族年金の確定申告の有無

遺族年金を受け取るようになったときに、ちょっと悩むのが確定申告です。

確定申告は、会社員であれば会社側が給与計算のときに自動的に天引きとして行ってくれるので必要ありませんが、自営業など国民年金加入者の場合は自分で行わなくてはいけません。
ただし、確定申告は所得がある人全員が行わなくてはいけないというわけではなく、一定の条件に適合する場合は不要ということになっています。

公的な補助制度である遺族年金は、所得としてはみなされません。
もし遺族年金として受け取っている金額が年間120万円以上であった場合であっても、それ以外に所得がない人であれば確定申告の必要はないのです。